BOYS MEET THE SCENERY

とある大学生の自転車旅行記

(石狩平野大爆走)北海道縦断1日目

北海道2日目、札幌から旭川。天気は曇りのち晴れ、気温は忘れた。(北海道なので断然涼しい)

 

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https://www.strava.com/activities/3881016374

ルート→札幌から国道275号で北上し月形まで行き、月形で右折し道道275号で国道12号に合流。その後、国道12号を北上し、美唄、滝川、深川を経由しゴールは旭川

 

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大通の一つ北の通り、北一条雁来通。

 

出発地はその通と、西5丁目樽川通りが交わる交差点。              実は前日から札幌の友人宅に宿泊させてもらっていた。札幌の友人宅は札幌駅の北側の北大周辺のエリア。なんせ、学生がたくさん住むエリアで、スーパーや百均などが揃っており非常に便利だった。

 

札幌出発の日の早朝、友人に感謝の気持ちと別れ(軽い)を告げ友人宅を発つ。そして、北大周辺をブラブラと漕ぎ、いざスタート。

 

国道12号線(北一条雁来通)をまっすぐ東に進む。ちなみに途中で国道275号線に変わる。

 

札幌市内は本当に都会。そして碁盤の目状に綺麗に整備された道路。良き。

 

 

275号線をずっと進み、雁来大橋にて豊平川を越える。この川を境に札幌市から江別市に入る。少し曇り気味で寒い。この先の天気が心配。

 

さらに先に進み、新石狩大橋にて石狩川を越える。写真では伝わりづらいが進行方向斜め後ろに札幌の大都会が見える。友達もいて、心のよりどころであった札幌を離れ、本格的に旅が始まりつつあることを実感。しかし、依然、天気がよくない。うーん。。

さらにさらに275号線を進むと横に見えてくる、ここは北海道医療大学駅学園都市線札沼線)の終着駅。この路線、札幌から北海道医療大学駅を越え、新十津川駅まで伸びていた。しかし、利用者数の減少により2020年5月7日付で同駅〜新十津川駅間が廃止されてしまう。この駅が終着駅となったのである。ちなみに、新十津川駅は日本一終電が早い駅であった。しかも、電車が10時00分発石狩当別行きの一本のみ。始発=終電である。一日一本のみの電車の折り返しを見届ける駅舎の気持ちはどんなものだったのだろうか、、寂しかったのだろうか。。こんな感じのことを考えながら北海道医療大学駅の横をゆっくり通り過ぎる。

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(画像出典:GoogleMap)

この辺、GoogleMapを見るととても面白い。右下に北海道医療大学駅があるが、そこまでは線路がある。そしてもちろんその先は線路がない。廃止されたわけだから。だがしかし、駅の表示が残っているのである。(石狩金沢や本中小屋などのように)何故だろうか。。。ここで私はあることに気づく。この地図を見ると廃止された線が頭の中に自然と浮かび上がってくるということだ。まさか、GoogleMapはこの辺の地図を見た人に札沼線を思い浮かばせ、心の中に留めておかすようにしたのだろうか。

この先、月形というところまで275号線を走って行く。上の写真のような景色が続く。やたらと広くまっすぐ伸びた道、右手に広がるいかにも北海道らしい田園風景、少し青空が垣間見える曇り、そして遥か遠くにうっすらと見える山脈。石狩平野の広さ、北海道の雄大さがなんかわかってきた気がする。

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ええ感じの一枚。ここら辺、追い風が味方についてくれたおかげで常時時速40kmは出ていた。気持ちい〜。

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(画像出典:GoogleMap)

この後月形で右折し道道6号線→道道275号線で峰延方面へ。

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うん。好き。

この道、国道275号線などの幹線道路などとは違って、地元の道路(?)的な感じだろうか。歩道などが無いため田んぼが近い。流れゆく田園風景を眺めながらこの時は何を考えていただろうか。。。きっと、思い出すにも足りないぐらい、たわいも無いことだろう。

美唄市に入る。美しい唄と書いて「びばい」、良い名前。

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(画像出典:GoogleMap)

この後、峰延で国道12号線と合流し、砂川、滝川方面へ。

国道12号線を少し北に行くとこんな標識が。「直線道路日本一、29.2km」すごい長い。さすが北海道。実はビシッと29.2km先までの一本道を眺められると思ってたが、実際来たら違った。なんとなく直線になってそうなのは分かるけど、うーーん、先が見えない。天気があまり良く無いのも相まってなんか残念味が大きい。まあでも、29.2kmもの一本道を走破し、道をみっちり味ってやろう。

この長い一本道について考えていると、「北海道開拓」のことを思い出した。北海道は明治以降、北海道開拓使によって開発されてきた土地である。多分この道は北海道開拓使が開拓のための幹線道路として、地図上に定規でビシッと線を引き、そして建設したのだろう。この時こんなことを考えていたが、後3日目に立ち寄る網走刑務所でその真相を知ることになる。

少し晴れてきた。昼飯and休憩地を予定している滝川まで後7km、そして本日の目的地、旭川まで後58km。頑張ろう。

滝川までもう少しというところ。石狩川を越える。河川敷が広い。しかしあまり整備されてないイメージ。奥に団地っぽいのが見えたのが気になった。滝川はそれほど大きくない都市なのに団地需要などあるのだろうか。もし、札幌や旭川へ通勤する人が住むにしても遠すぎるのではないか。そういえば、YouTubeで見た夕張市街地にも団地あったなあ。でもあっちは鉱山労働者のための住居と考えられる。こっちのはなんだろう。

 

滝川到着時。この時、100km四時間切れる、自己ベスト更新できると気づき、嬉しかった。

滝川に到着。ついに昼飯休憩。みなさんお待ちかねの北海道グルメ。一発目は豚丼滝川駅前の商店街の外れにあった定食屋「高田屋」での一品。うまい。ぷりっぷり、肉厚ジューシー豚肉とそれを引き立たせるタレと白ごはん。うまい。白ごはんもうまい。美味しすぎて、美味しすぎてさすがに北海道補正かけてしまっているのではないかと一瞬考えてしまう。いや、関係ない。。。これが北海道の実力だろう。一発目から最高でした。(ちなみに豚丼の本場は帯広らしい。)

・昼飯後

昼飯後、滝川を出発。滝川以北も国道12号線を北上。途中100kmを越える。四時間切りました。嬉しい。

このあたりからかなり天気が良くなる。とてもいい景色。牧場ではないが、牧歌的と言える景色だろう。

向こうに見える山脈を越えると留萌や増毛などの日本海沿岸の町があるのだろうか。そんなことを想像しながら進んでいく。

ずっと国道12号をまっすぐ進む。少し北に行って深川に行っても良かったのだが、このみちが快適すぎて、、。ちなみにこの時ポケモンDPの203番道路のbgmを聴きながらチャリをこいでいた。実はこれをするのが長年の夢。203番道路のbgmまじでいい。田園風景の中チャリこいでる時、特に合う。まじで気持ちいい。生を感じる。タイヤで踏み締めて進む壮大な北の大地を感じる。ああああ。最高。

www.youtube.com

この動画の5:00からのbgm。ぜひみなさん、目を閉じて、田園風景のど真ん中、北の大地を風を切るように自転車で進む自分を想像しながら聴いてみてください。

しばらくすると山の方に入ってくる。旭川が近づいている証拠。さっきまでずっと田園風景だったので、こういう景色が新鮮。楽しい。

しばらく走って、神居古潭に到着。深川と旭川の中間あたり。ところで、ここ、何の場所。

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神居古潭の「カムイ」はアイヌ語で「神」という意味。そう、神の宿る場所。アイヌ民族にとって神聖な場所であったのだ。

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なぜ、神聖な場所と言われていたのか。その答えはこの辺りの地形にある。神居古潭は上の地図の真ん中の赤いピンの場所である。この辺り、石狩川は山々に挟まれ、とても狭く、急流となる。河川交通が主だったアイヌ民族にとって、ここは1番の難所。それ故に、事故が多発。やがて、アイヌの人々はそれを神の仕業と言い恐れ、この場所を神が現れる神聖な場所というようになったのである。

(川の写真とるの忘れてた。残念。)

先ほどの標石のところから川を越え、少し奥に入る。すると現れるのが、旧神居古潭駅舎。この駅舎は明治34年に、札幌〜旭川間の鉄道の駅として建てられた。昭和44年に函館本線の納内〜伊納駅間がトンネル化された時に廃止。廃駅になるまでは、明治34年に建てられた駅舎がそのまま使われていた。平成元年に開業当時の姿に復元される。現在、明治期の貴重な洋風建築として、旭川市の指定文化財に指定されている。建築関係には明るくない筆者だが、何となく良さが分かった気がする。駅舎の中のベンチに座る。明治時代、北海道大開拓時代真っ只中。当時この駅舎の中の椅子に座って汽車を待つのはどんな人々だったのだろうか。と思いを馳せる。

当時のホームまで残っている。石が積まれて出来ているのと少し錆びた駅の看板が趣深い。

さらにその奥に、何と機関車が。この機関車、調べると1917年小倉工場製造の機関車。かっこいい。

さらに奥に行くと、何とDD51。通称「デゴイチ」すげえええええ。D51の6なので、1935年に6番目に作られた車体。(全1200車ぐらいある)まあちゃんと調べたら、全国到るところに展示されているそうだ。まあそれでもデゴイチを初めて生で見ることができて大興奮。

https://lh3.googleusercontent.com/aM5MJPLfenMi4K7UyeozkpQTPwzVTQG6WUFl-cEIfVaCTTQEN95JL3A2L91yFyuIAOBAhIcxlm41IBZGphVUd3usNBgkcY1Iw60eNOChDvaMvRVs4XKINXq9Xfvekp4-jWYMcZw2IHJZUIWgj25e11lCV3NQtYJHnYY1qF5848-Xor_XSNoOQ3LKvJW0e87_98yjyXdT06eJ4wrc4IcQ3QmJ_0FUMGWDSidRxOwy59n3sQGpGPGd2OCMlXic_aj6LXwMReU1N2X9qUaZeJ1-AFB91TuKK0lv5QALi7mgS_4V5-725IR4Bg42xcGMTLATMXt8ZYlwp9z6JEzVxsJ3uoAUJCvdv_vhoukN8j0wOXaImhDNuNjRJ06gQbnbE59NgwVqKRzMRFkZjoWK2s2-mfbVQIZsJRLDsh4acHPeg74TtsQ_qqV11hdsaWhm0Sstj9Pcee_HX7kT-yKQojp8x_Db2d-sb_XXUbnHVod_W9UevwPcJs_XbubKb0zBopaBU2Z1BZTlkwFs_Li_11yAciH0NoG1c9rvVdyd7O4YYf6QkqUkxZWeZrgWLnlBiH8XsEZw7xPoCC5Xo2MiNveQfwkcZUitOca53Ii-3uAFIFib43cdunoDRBCAlGSJGbxO5BOBWuakMcZwqM-woHcBIL2JRx7FTqUqvvLJH8R5QaOKkkMjxkVMMN_wOcvYPU4=w1336-h1780-no?authuser=0

こちらはC57機関車。こちらも有名。前からは撮っていない。

胴体を真横に通っている幾らかの配線。車輪同士を繋ぐ赤い棒。運転席。全てがかっこいい。

ところで、これらの蒸気機関車、屋根などで保護されていない。雨晒しである。このような状態で放置していて、胴体の錆や劣化は大丈夫なのだろうか。これでは、展示ではなくただの放置ではないか。

神居古潭駅や蒸気機関車が展示(放置)されている場所から、標石のある場所に戻る。「人生は旅路、夫婦は鉄路」別に恋人と来ているわけでもないため、特に心には響かなかった。「人生は旅路」とだけ書かれていたならば幾らかは心に響いていただろう。

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(画像出典:旭川市ホームページhttps://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/kurashi/440/443/444/p000522_d/fil/saikuringiitizu.pdf

この辺(石狩川沿い)は本来旭川サイクリングロードであった。しかし令和2年度現在、河川工事や落石の恐れにより、通行止めとなっている。そのため、神居古潭以降は国道12号迂回路を通る。国道12号迂回路は石狩川の右岸沿いにある。



この国道12号迂回路、とても面白い。元々は国道12号であったが新ルートが開通したため、使われなくなった道である。人通りが少なく、もちろん車もいないので快走。森の中を颯爽と切り抜けていく感覚である。

途中趣深いトンネルを発見。

完全なトンネルではなく左半分が抜けている感じの。良き。

そして、国道12号に戻る。しばらくの下り坂。旭川市が見えてきた。ついにゴールだ。

着きました。旭川駅です。立派な駅舎。駅前のベンチで一服。地元の中学生らしき人に変な目で見られる。旭川市街地を漕いだら気付いたことだが、中心部で大音量でCM的な音声がずっと放送されている。謎。

旭川ラーメンを食べました。梅光軒旭川本店。大阪でラーメンを食べまくってる筆者だが、なかなか出会ったことのない味にびっくり。醤油ベースだが、臭みを取った豚骨ベースの出汁のおかげで少しマイルド風と言ったところ。しかも、このマイルドスープに低加水縮れ麺。スープの味がしっかり染み込む。150km漕いで疲れ切った体をマイルドに包みこんでくれるようなラーメン。旭川の愛を感じる。

ラーメンを食べた後に宿に到着。本日の宿は「ゲストハウスアサヒカワライド」主にスキーをする人やバイク、自転車でツーリングする人向けのゲストハウスである。オーナーさんがサイクリストで、話を聞くところによると、去年に台湾を一周したらしい。すごい。色々お話を伺ったり、自転車のメンテナンス(FD、RD系)をしてもらったり。本当に感謝。プロテイン飲料を飲み、サラダチキンを食べ、少しゆっくりし、明日に備え早めに就寝。私の北海道旅行はまだ始まったばかりだ。。。